熱いオトコ。**

一見、クール。というかスカしてるように見えて、実は超熱い男。
時々暑苦しくなる程に；
じゃなかったら、毎日毎日「イイ子だね」「かわいいね」なんて言わないだろう。
涙ながらに、私への思いを語らないだろう。
今迄の生活がどれほどのモノだったのか、わからないけど。

ほめ殺し教育だった私の父に近いものがあるかもしれない。
そんな私ベッタリな彼と、我が父親が初対面したのはこのお正月。

父は、なぜかすごく彼を気に入って、ずっと一人で喋ってた。
彼が話をちゃんと聞いてくれていたからかもしれない。
父の話は、時間が経つほどに熱くなっていったから。
後で母から聞いたけど、私を「梨菜ちゃん」と呼んでいたのも嬉しかったらしい。不思議なツボだわ（笑
離婚してしばらく経って、彼の存在を父親に話した時は、
はじめは、結婚している女に手を出すような男かと怒っていたけど、私が一生懸命説明したら、怒らずに話を聞いてくれた。
でも、前の旦那を自分の子供のように思ってくれていた事もあり、複雑だったようで
「すぐにはちょっと逢えないな」と困った顔をしていた。
結婚や離婚て、二人だけの問題じゃないって改めて思った。
そして、私はこの人達のためにも幸せにならなければいけないと思った。

それから3・4ヶ月経って、ようやくの対面。
彼は言う。
「お父さんが梨菜ちゃんのアルバムを見せてくれたんだけどさ…」
父が、何やら彼とふたりで私が幼い頃のアルバムを見ていたのは知っていた。
私にそっくりの2才の姪っ子が、2才くらいの私の写真を指して、自分がいるって言ってみんなを笑わせていたのも知ってた。
でも、写真を見せながら「梨菜はあぁだったこぅだった」と熱くなる父に、
思わず「大事にしますから」と彼が言った事は、彼から聞くまで知らなかった。
あれから、父の話になると彼はいつも言う。
あの時、父は雑談の中でただひたすら
「梨菜がかわいくてたまらないんだ。大事にしろよ」と言いたかっただけなんだって。
父だって、口に出していない想いに彼が言葉で返してしまったからビックリしただろう。

これで完璧に両親公認になったわけですが。
どうなるんだろう？
正直、時々わからなくなってしまう。
大丈夫なのかな？
だってまだ1年。苦しい事も多過ぎた。
私はまだ見えていない所が沢山あるようで恐い。
初めから彼には「判断するには時間が足りなすぎる」って言ってたけど。
基本的には「結婚するぞ」って気持ちが流れてる。
時々「大丈夫か？」って冷たい水が流れに混ざってくる。
早とちりや思い込みで判断してやしないか
自分が心配だ。相当せっかちな性格なので。

でも、冷静になったりしたら誰とも一緒に生きて行けないような気もする…
複雑だわ。
間違いないのは、決して不幸ではないと言う事。
嬉しい事がたくさんある。
それでいいのかな。